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その他、知能テスト・IQ・DIQに関しての注意事項 |
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●一般に、精神年齢MA÷生活年齢CA×100によって、単純に「知能指数IQ」を求めるタイプの知能検査法では、その平均は「100」となりません。
●精神年齢MAはそのテストによる得点であり、そのMAと、そこから計算されるIQは、あくまで「一つの目安」の数字となります。
例: |
田中ビネー知能検査Xにおける平均IQは、 前ページ資料の通り、4〜6歳児では118前後となります。しかし、IQ値が100前後であれば、概ね年齢相応の知的発達を示していると考えて差し支えありません。 |
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●同じ受験者が違う種類の知能検査を受けた場合、得られる数値は異なります。
それぞれの知能検査が「知能」をどのように考え、それをどのように測定しようとしているかが異なるためです。
●その結果を数値化するための「検査問題」「集計方法」も異なり、数値自体の差異の他に、その数値が表す意味も異なります。
例: |
田中ビネー知能検査XとWISCVのDIQ比較。
対象者97名(生活年齢5歳4ヶ月〜6歳6ヶ月 平均5歳11ヶ月)
・田中ビネー知能検査X平均値 |
DIQ |
111.7 |
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・ウェクスラー(WISCV)平均値 |
FIQ |
115.6 |
VIQ |
116.1 |
PIQ |
111.6 |
・田中ビネーDIQとの相関係数 |
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0.694 |
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0.661 |
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0.588 |
注:ウェクスラー(WISCV)のDIQ
・FIQ=全検査IQ ・VIQ=言語性IQ ・PIQ=動作性IQ
※いずれの数値も標準偏差15、平均値100のDIQ(偏差知能指数) |
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●同じ知能検査を短期間に複数回実施した場合、2回目以降の数値は高くなる傾向があります。慣れ、学習効果のため得点(IQ)が高くなるだけで、実際に「知能」が高くなる訳でありません。 |
例: |
WISCVの例:同一対象に14〜180日(平均76日)の間隔を置いて再検査した結果。
1回目の平均FIQ=101.1 → 2回目の平均FIQ=109.4 +8.3の上昇
(ただしVIQの上昇幅は少ない) |
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